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LINEMO(ラインモ)は、ソフトバンク株式会社の通信回線(MNO)をそのまま利用するオンライン専用ブランドです。他社から通信帯域を借り受けて運営されるMVNO(格安SIM)とは異なり、ソフトバンク本ブランドと同等のネットワーク設備を直接利用できる特徴を持ちます。
通信速度や接続エリアの実態を判断するうえでは、MNO回線の仕組みやプラチナバンドの対応状況、さらには5G通信の提供仕様(NSA方式)や契約プランごとの速度制限ルールを把握しておく必要があります。
料金プランと申し込み条件は、LINEMO
の公式サイトで確認できます。
なお、LINEMOの料金体系全般についてはLINEMOの料金プラン解説記事にて記載しています。以下では、公表されている通信の仕組み、第三者集計による実測値の目安、通信速度が低下する要因、および遅いと感じた場合の具体的な切り分け手順について取り上げます。
LINEMOの通信速度の仕組み(ソフトバンク回線・MVNOとの違い)
LINEMOの通信品質を理解するうえで基礎となるのは、ネットワークの運用形態と通信制御の公式仕様です。
MNO自社回線とMVNO(格安SIM)の構造的な違い
一般的な格安SIM(MVNO)は、大手キャリアから通信帯域の一部を借り受けてサービスを提供しています。そのため、事業者が確保している帯域の上限に対してアクセスが集中する時間帯(特に平日12時〜13時の昼休みや夕方の帰宅ラッシュ時)には、帯域が逼迫して大幅な速度低下が発生しやすい構造となっています。
これに対し、LINEMOはソフトバンク自身が運営するMNOブランドであり、ソフトバンクが整備・保有する移動体通信網を直接利用します。MVNOのような相互接続点における人工的な帯域幅制限を受けないため、混雑時間帯においてもキャリア品質のデータ通信環境が維持されます。
通信速度の公式規定と速度制御の条件
LINEMOの公式発表における通信速度は技術規格上の最大値(理論値)であり、実際の通信速度は利用場所の電波状況、接続している端末の仕様、およびネットワーク全体の混雑状況によって変動します。
また、ソフトバンクの約款・公式規定に基づき、次の状況下において通信速度の制御が実施される場合があります。
- 時間帯による速度制御: 特定の時間帯においてネットワーク全体の通信品質を維持するために制御が行われる場合があります。
- ネットワーク混雑時の制御: 一時的にアクセスが集中したエリアにおいて通信速度が調整される場合があります。
- 著しく大量の通信に対する制限: 一定期間内に著しく大量の通信を機械的に継続した場合、通信速度が制限される規定が存在します。
テザリング機能における通信仕様
LINEMOでは、スマートフォンを介してPCやタブレットをインターネット接続するテザリング機能が月額0円で標準利用できます。テザリング利用時もスマートフォン単体での通信と同一のネットワークが使用され、契約プランのデータ容量がそのまま消費されます。テザリング専用の速度制御や追加料金は設定されていません。
実測値の目安(第三者集計) — 出典・時点・測定条件を明記
実際の通信環境においてどの程度の速度が出るかについては、利用者が測定結果を投稿・集計している第三者データが客観的な参考指標となります。
第三者測定データによる速度目安
通信速度測定サービス「みんなのネット回線速度」において集計されたデータ(2026年1月時点の集計値として複数メディアが引用)によると、LINEMOの通信速度の目安は次の水準となっています。
- 下り(ダウンロード)平均: 約112Mbps
- 上り(アップロード)平均: 約17Mbps
- Ping(応答速度)平均: 約37ms
※上記の数値は一次計測データではなく、第三者計測サービスに投稿された測定結果を集計した参考値です。実際の通信速度は、測定日時、測定地点、使用端末、周辺の電波環境によって変動します。
時間帯別の傾向と昼休みの通信状況
複数の計測情報サイトにおける集計傾向として、LINEMOの通信速度は「平均100Mbps前後」で推移し、MVNOで速度低下が顕著になりやすい「平日昼休みの時間帯においても下り50Mbps超」を維持する傾向が一般的とされています。
一般的なWeb閲覧、SNS利用、高画質動画(1080p)のストリーミング再生、ビデオ通話などに必要とされる下り速度は概ね5〜20Mbps程度であるため、通常運用においては十分な速度水準が確保されています。
通信速度が落ちるときの原因(速度制限/混雑・パケ詰まり/エリア境界/端末)
LINEMOの利用中に「通信速度が遅い」「通信が途切れる」と感じる場合、その原因は単一ではなく、複数の要因に分類されます。
原因①:契約プランごとの2段階速度制限
契約しているプランの月間データ容量を使い切った場合、通信速度に制限が適用されます。LINEMOでは、プランごとに2段階の速度制限ルールが設定されています。
- LINEMOベストプラン(最大10GB):
- 10GBを超過した段階: 通信速度が最大300kbpsに制限されます。
- 15GBを超過した段階: さらに制限が強化され、通信速度が最大128kbpsとなります。
- LINEMOベストプランV(30GB):
- 30GBを超過した段階: 通信速度が最大1Mbpsに制限されます。
- 45GBを超過した段階: さらに制限が強化され、通信速度が最大128kbpsとなります。
ベストプランVの1Mbps制限時であればテキストの送受信や標準画質の動画再生などは可能ですが、第2段階の128kbps制限に達した場合は、ウェブページの表示にも著しい時間を要する状態となります。
原因②:ネットワークの局所的混雑・「パケ詰まり」
アンテナピクト(電波表示)が最大まで立っているにもかかわらず、データの送受信が極端に遅くなったり停止したりする現象(いわゆるパケ詰まり)が発生することがあります。
これは、駅のホーム、満員電車、大規模イベント会場、商業施設など、狭いエリア内で同一の基地局に多数の端末が同時に接続し、基地局側の処理容量が上限に達した場合に発生する一般的な通信現象です。
原因③:エリア境界および周波数帯の切り替わり
端末が移動中である場合、異なる基地局間での電波のハンドオーバーや、4Gと5Gの切り替わり境界において通信が不安定になることがあります。特に5Gの電波が微弱なエリアの端では、電波を掴み直す処理が頻発し、一時的に通信が途切れる要因となります。
原因④:端末側の処理負荷および不具合
通信回線そのものではなく、スマートフォン端末自体のメモリ不足、バックグラウンドでのアプリ自動更新、長時間の連続使用による発熱、OSの一時的な不具合などが原因で通信処理が滞る場合があります。
LINEMOの対応エリア(4G/5G) — プラチナバンド・5GはNSA方式のみ・新周波数は限定エリア
LINEMOが利用しているソフトバンク回線の電波周波数、プラチナバンドの役割、および5Gの接続方式仕様は次のとおりです。
公式対応周波数帯(バンド一覧)
LINEMOの公式エリアページに記載されている対応周波数帯は次のとおりです。
| 通信規格 | 周波数帯(バンド名) | 主な役割・特徴 |
|---|---|---|
| 5G | 28GHz(n257) | ミリ波(超高速・限定エリア) |
| 3.7GHz(n77) | 5G新周波数(Sub6・高速大容量・限定エリア) | |
| 3.4GHz(n77) | 5G新周波数(Sub6) | |
| 1.7GHz(n3) | 4G周波数からの転用5G | |
| 700MHz(n28) | 4G周波数からの転用5G(プラチナバンド帯) | |
| 4G | 2.5GHz(Band 41) | 高速通信用バンド(TD-LTE) |
| 2.1GHz(Band 1) | 主要な基幹バンド | |
| 1.7GHz(Band 3) | 都市部を中心とした高速通信バンド | |
| 900MHz(Band 8) | プラチナバンド(障害物に強い重要バンド) |
プラチナバンド(700〜900MHz帯)の重要性
LINEMOは、ソフトバンクのプラチナバンドである900MHz帯(Band 8)および700MHz帯(Band 28/n28)に対応しています。
低周波数帯であるプラチナバンドは、電波がビルや山などの遮蔽物を回り込んで届く物理的特性を持ちます。そのため、高層ビル群の合間、鉄筋コンクリート造の建物内、地下街、山間部などにおいても電波が届きやすく、圏外や通信途絶を防ぐ重要な役割を果たしています。
5G通信の接続仕様:NSA方式のみ対応
LINEMOにおける5G通信は、NSA(ノンスタンドアロン)方式のみで提供されています。5G専用のコアネットワークを用いるSA(スタンドアロン)方式には対応していません。NSA方式は、既存の4Gコアネットワークと基地局設備を併用して5G通信を実現する方式です。
また、5Gの新周波数帯である28GHz(ミリ波)および3.7GHz(Sub6)を用いた高速大容量通信は限定された特定エリアで提供されており、全国の5G対応エリアは順次拡大中となっています。
最新のキャンペーンと適用条件は、LINEMO
の公式サイトで確認できます。
サービスのメリットやデメリット、他社と比較した制約事項などの全体像については、LINEMOのメリット・デメリット解説記事にて記載しています。あわせて確認することで、回線品質とサービス仕様の両面から適切な判断が可能となります。
遅いと感じたときの対処(切り分け手順)
LINEMOの通信速度が低下した場合、原因を特定して迅速に復旧させるための切り分け手順は次のとおりです。
ステップ①:データ容量の残量と速度制限の確認
最初に、当月のデータ使用量が上限に達していないかを確認します。
LINEMOベストプランで10GB(第1段階)または15GB(第2段階)、LINEMOベストプランVで30GB(第1段階)または45GB(第2段階)を超過している場合、前述の速度制限が適用されています。速度制限が原因である場合、追加データを購入するか、翌月1日の制限解除を待つ必要があります。
ステップ②:機内モードのON/OFFによる電波の再接続
電波表示があるにもかかわらず通信が通らない(パケ詰まり)場合や、エリア境界で電波が不安定な場合、端末の「機内モード」を一度ONにし、5〜10秒ほど待ってからOFFに戻します。
この操作により、端末が近隣の接続先として適した基地局および安定した周波数帯を再探索して接続を確立し直すため、通信状態が改善することが多くあります。
ステップ③:スマートフォンの再起動
端末側の一時的なシステムエラー、通信モジュールの停止、またはメモリ負荷が原因である場合、スマートフォンの電源を切り、再起動を行うことで通信状態が正常化します。
ステップ④:モバイルデータ通信およびネットワーク設定の確認
モバイルデータ通信設定が誤って無効になっていないか、データセーバー機能が過剰に制限をかけていないかを確認します。また、公共の微弱なWi-Fiスポットに自動接続されて通信が滞っていないかも点検対象となります。
遅い原因と対処の切り分け対応表
| 遅いと感じる状況・現象 | 考えられる主な原因 | 確認・切り分け手法 | 具体的な対処方法 |
|---|---|---|---|
| 月末近くに突然急激に遅くなった | 契約容量超過による速度制限(300kbps / 1Mbps / 128kbps) | 会員専用ページ(My Menu)で使用量を確認 | データ容量の追加購入を行うか、翌月1日の解除を待つ |
| 電波は立っているのに読み込まない | 人口密集地や混雑時の「パケ詰まり」 | 混雑エリア・時間帯であるか確認 | 機内モードのON/OFFで基地局を掴み直す、または場所を移動する |
| 移動中や屋内・地下で途切れる | 4G/5Gの切り替わり、または電波遮蔽 | アンテナピクトの変動を確認 | 端末設定で一時的に5Gをオフ(4G優先)にする、窓際へ移動する |
| 特定の場所に関係なく常に遅い | 端末の一時的な不具合、バックグラウンド負荷 | 他の端末やアプリの動作状況を確認 | 端末を再起動する、実行中の不要なアプリを終了する |
| 自宅や特定建物内だけでつながらない | 周波数帯(Band 8)非対応端末の使用 | 利用端末の対応バンド仕様を確認 | ソフトバンクのプラチナバンド(Band 8)対応端末を使用する |
LINEギガフリーと速度の関係(速度制限中も対象内は影響なし)
LINEMOの特徴である「LINEギガフリー」は、通常通信時だけでなく、速度制限が適用されている状態においても独自のメリットを発揮します。
速度制限下におけるLINEギガフリーの挙動
契約プランの月間データ容量を使い切り、300kbps、1Mbps、あるいは第2段階の128kbpsまで速度が制限されている状態であっても、LINEギガフリーの対象機能については速度制限が適用されず、通常の高速通信で動作します。
そのため、通信制限下にあっても、LINEアプリを用いたテキストメッセージの送受信、音声通話、およびビデオ通話は通常どおり途切れずに利用できます。
ギガフリー対象機能と対象外機能の区別
ギガフリーが適用される範囲はLINEアプリ内の特定機能に限定されています。
- ギガフリー対象機能(データ消費ゼロ・制限時も通常速度):
- テキストメッセージ(トーク)の送受信
- 音声通話
- ビデオ通話
- ギガフリー対象外機能(通常データを消費・制限時は低速化):
- トーク内での位置情報の共有
- スタンプショップの閲覧・購入
- LINE NEWSの閲覧
- オープンチャットの一部機能や外部リンクの展開
対象外機能を利用した場合は通常どおり月間データ容量が消費され、すでに速度制限がかかっている場合は低速での読み込みとなります。
LINEMOの通信が向いている人・注意が必要な人
LINEMOの通信速度・対応エリア・制限仕様に基づき、利用が適している人と事前の注意が必要な人の分類は次のとおりです。
LINEMOの通信が向いている人
- 格安SIM(MVNO)特有の昼休み・夕方の速度低下を避けたい人
ソフトバンクの自社回線を直接利用できるため、混雑時間帯でも安定したデータ通信を必要とする人に合致しています。 - 日常の連絡手段や通話をLINEアプリに集約している人
LINEギガフリーにより、音声通話やビデオ通話でデータ容量を消費せず、速度制限がかかった状態でも連絡手段を維持したい人に向いています。 - ソフトバンク回線の電波が良好な生活圏にいる人
プラチナバンド(Band 8)に対応しており、都市部や市街地でソフトバンクのアンテナ設備が充実している地域で活動する人に適しています。 - スマートフォンでのテザリング通信を日常的に行う人
月額0円でテザリングを利用でき、追加の速度制御を受けずにPC作業などを行いたい人に適しています。
LINEMOの通信で注意が必要な人
- 月間のデータ使用量が15GB(ベストプラン)または45GB(ベストプランV)を恒常的に超える人
第2段階の制限である128kbpsに達すると、一般的なインターネット利用が難しくなります。 - 5Gのスタンドアロン(SA)方式による超低遅延通信を期待している人
LINEMOの5GはNSA方式のみの提供であり、SA方式には対応していません。 - 新周波数帯(28GHz/3.7GHz)の高速通信を全国各地で常時利用したい人
高速大容量5Gの提供エリアは限定的であり、エリア外では4G転用5Gまたは通常の4G LTE通信となります。 - ソフトバンクのプラチナバンド(Band 8)に対応していないSIMフリー端末を持ち込む人
他キャリア専用モデルなどでBand 8に対応していない端末を使用した場合、屋内や地下での電波の掴みが著しく悪化する要因となります。
よくある質問
LINEMOの通信速度はどのくらいですか?
ソフトバンクの自社MNO回線を直接利用するため、高品質な通信速度が提供されます。第三者計測サービス「みんなのネット回線速度」の集計(2026年1月時点引用)では、下り平均約112Mbps、上り平均約17Mbps、Ping約37msの目安が示されており、Web閲覧や高画質動画の視聴に十分な水準が確保されています。
昼休みや夜は速度が落ちますか?
回線を他社から借り受けるMVNO(格安SIM)とは異なり、LINEMOはソフトバンクの回線をそのまま利用するため、平日昼休みや夜間の混雑時間帯でも大幅な速度低下は起きにくい構造です。第三者集計でも昼時間帯に50Mbps超を維持する傾向が見られます。ただし、特定エリアの局所的な混雑やイベント等による一時的な通信制御が行われる場合はあります。
5Gはどこで使えますか?
ソフトバンクの5G対応エリアで利用可能です。ただし、接続方式はNSA(ノンスタンドアロン)方式のみであり、高速大容量通信が可能な28GHz(ミリ波)および3.7GHz(Sub6)の新周波数帯は限定エリアでの提供となります。5Gエリアは順次拡大中であり、新周波数エリア外では4G周波数を転用した5Gまたは4G通信での接続となります。
地下や建物内でもつながりますか?
LINEMOは、障害物を回り込みやすい特性を持つソフトバンクのプラチナバンド(900MHz帯=Band 8、700MHz帯=Band 28/n28)に対応しているため、地下街や高層ビル群の建物内でも電波が届きやすい仕様となっています。ただし、利用する端末自体がBand 8に対応している必要があります。
まとめ|日常利用なら十分な品質
LINEMOは、ソフトバンクのMNO自社回線による安定した通信基盤、プラチナバンド対応による建物内・地下での接続性、そしてテザリング0円やLINEギガフリーといった実用的な通信仕様を備えています。
第三者集計データにおいても下り平均100Mbps前後、混雑時間帯でも50Mbps超を目安とする速度傾向が確認されており、MVNOで懸念される混雑時の速度低下を回避したい利用者にとって有力な選択肢となります。
契約プランごとに設定されている2段階の速度制限(300kbps/1Mbps→128kbps)や、5GがNSA方式のみである点、利用端末がプラチナバンド(Band 8)に対応しているかどうかの前提条件を事前に把握したうえで契約を進めることで、満足度の高い通信環境を維持できます。
詳細はLINEMOの公式サイト(LINEMO
)でご確認ください。

